Vol. 9

2013年 7月

水道水の消毒副生成物について

水道水を飲料水として使用する場合、病原性細菌などの除去が必須になります。多く採用されているのが塩素消毒法です。しかし塩素消毒では使用される塩素と水中の有機物が反応し、発がん性の疑われる有機化合物を生成してしまいます。
これが、水道水の消毒副生成物といわれるもので、下表の物質があります。

物質名 基準値 通称
クロロホルム 0.06 ㎎/l 以下 トリハロメタン
ジブロモクロロメタン 0.1 ㎎/l 以下
ブロモジクロロメタン 0.03 ㎎/l 以下
ブロモホルム 0.09 ㎎/l 以下
総トリハロメタン 0.1 ㎎/l 以下
クロロ酢酸 0.02 ㎎/l 以下 ハロ酢酸
ジクロロ酢酸 0.04 ㎎/l 以下
トリクロロ酢酸 0.2 ㎎/l 以下
ホルムアルデヒド 0.08 ㎎/l 以下
シアン化物イオン
及び塩化シアン
シアンの量に関して
0.01 ㎎/l 以下
臭素酸 0.01 ㎎/l 以下
塩素酸 0.6 ㎎/l 以下

消毒副生成物の生成量は、水中の有機物の量、水温、時間、及び塩素の注入量に関係しています。水温が高くなる夏期においては、貯水槽内の水の滞留時間が長くなると消毒副生成物の生成量が多くなる傾向にあります。

塩素酸は、二酸化塩素や次亜塩素酸ナトリウムなど塩素消毒剤の分解生成物であり、臭素酸は原水中に存在している臭素や、塩素消毒剤の不純物などが酸化されて生成されます。

このことより、『建築物における衛生的環境の確保に関する法律』(通称:ビル衛生管理法)では、年1 回6 月~9 月に消毒副生成物の測定を行うことになっています。測定を忘れずに弊社営業へご依頼ください。

また、消毒副生成物の生成量を抑えるには、貯水槽内の水の滞留時間をなるべく短くすることや、不純物の少ない塩素消毒剤の使用や保管方法などに配慮することが大事です。

え!?冷房するのにボイラー焚くの?

オフィス空間を冷やす冷房設備は、水が蒸発するときに周囲から熱を奪う作用(蒸発潜熱)を利用しています。オフィスの冷房の代表的な設備として吸収式冷凍機があります。
この吸収式冷凍機の運転にボイラーが利用されています。暖房に広く使用されるボイラーが冷房にも使われているのです。ちょっと不思議な感じがしますね。

吸収式冷凍機は、4つの部屋から構成されています。『再生器』と呼ばれる部屋の中には、吸収剤と呼ばれる臭化リチウムの水溶液が入っています。この吸収剤をボイラーによって加熱すると、水分が蒸発して水蒸気になり、高濃度の臭化リチウム溶液が出来ます。水蒸気は、『凝縮器』と呼ばれる別の部屋に送られ、冷却塔の循環水により冷やされて凝縮水になります。一方、高濃度の吸収剤は、『吸収器』に戻され再び水蒸気を吸収して薄い濃度の吸収剤になります。水は、通常100℃で沸騰して蒸気になりますが、気圧が低いと低温でも沸騰して蒸気になります。4つ目の部屋『蒸発器』は、内部が真空に近い状態にありその中を空調機からのパイプが通っています。『凝縮器』で出来た水を『蒸発器』の中のパイプに掛けると、瞬時に蒸発して熱を奪うため、パイプ内部にある水が冷やされて冷水が出来ます。この冷水が空調システム内を循環することで、快適なオフィス空間を創るために利用されています。

吸収式冷凍機の附帯設備として冷却塔やボイラー、空調機の冷水循環システムなどがあります。芙蓉化学は、これら設備の障害の防止や、省エネ・省コストのための各種提案を行っております。

吸収式冷凍機サイクル図

吸収式冷凍機サイクル図

製品についての詳細は、弊社営業担当へお問い合わせ下さい。

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